SAP Business One バージョン10は、世界70,000社以上で使用されているSAP Business Oneの最新版です。SAP Business One バージョン10には、多くの新たな機能が用意されています。

このブログでは、SAP Business One Version 10.0の機能のハイライトをご紹介します。
詳細を知りたい方はSAP社のVersion 10.0ハイライト資料もご確認ください。

SAP Business One Version 10.0 のHANA バージョン

SAP Business One の最新のHANAでは、SAP Business One Web Client という新たな機能が存在します。新しいWeb Client を使うことで、ノートPCやタブレットなどのモバイルデバイスからWeb ブラウザ(Chrome やFirefox など) を介してSAP Business One にアクセスできるようになりました。

SAP Business One バージョン10のWeb Client はSAP Fiori 設計原則に基づいており、以下のようなSAP Business One のビジネスロジックおよびコアプロセスをサポートします:

  • 取引先
  • 受注
  • 追加情報
  • アイテム
  • アクティビティ
  • 分析

SAP Business One バージョン10用の新しいWebクライアント

New Web Client for SAP Business One Version 10.0

SAP Business One Version 10は、SAP Business Oneの最新リリースであり、アップデート版とアップグレード版があります。この最新リリースでは30以上の新しい機能と強化が加えられています。その中では、AIや機械学習の技術を反映した機能も搭載されています。

SAP社から以前から発表されているように、今後SAP社 のバージョンアップ開発対象のデータベースはHANA です。そのため、WebクライアントはSAP HANA プラットフォームでのみ使用可能となっています。

Webクライアントを使うことで、SAP Business One 10.0へのオンラインアクセスを可能にし、これを新しいスキンスタイル(Belize Deep)と組み合わせて、ソフトウェアのユーザビリティを向上させています。Belize Deepスキンは、SAP社が新しく提供を開始したユーザーインターフェース、「SAP Fiori」の思想に基づいており、「機能中心からユーザー中心へのシフト」をコンセプトとしています。つまり、SAP Business Oneのユーザーにとって、わかりやすく、使いやすいようユーザーインターフェース/画面を実現しているのです。

 

SAP Business One 10.0の新しいユーザビリティを体感する

 

SAP Business One最新版の特徴

<ユーザビリティ>

1. フォーム動作

  • SAP Business One バージョン10には、フルスクリーンまたはサイズを変更して複数のウィンドウを表示する機能があります。 それだけでなく、ツールバーを非表示にしてワークスペースを拡張することもできます。 さらに、ユーザーおよびユーザーグループに対して、取引先情報のマスターデータウィンドウのそれぞれのタブへ異なるアクセス許可を定義できます。
  • さらに、フォームサイズを変更して最大化する機能があり、特にビジー状態のフォームではスクロールを回避することで使いやすさが向上し、標準のシステムフォームの動作に合わせて調整されます。 フォームのサイズ変更と最大化は、以下でサポートされています。
  • 会社情報、基本情報、会計期間、印刷設定、支払小切手振出、伝票作成ウィザード、特別価格表の一括更新、残高試算表比較、総勘定元帳、レイアウトと順序、生成承認依頼、承認ステージ、SAP Business One への明細のエクスポート、支払方法、支払条件、権限グループ、レポートおよびレイアウト管理、ユーザー定義項目、設定管理、キャッシュフロー管理、アドオンマネージャ。
    Alignment of Form Behavior

    2. ライセンスおよびアドオン管理のユーザー名

    • [ライセンス管理]ウィンドウの[配分]タブと[設定]タブにユーザー名を表示するための新しい列が追加されました。 また、[アドオン管理]ウィンドウの[ユーザー設定]タブにも追加されました。 したがって、両方のフォーム内で[ユーザー名]フィールドによるフィルタリングが可能になりました。 さらに、ライセンス管理ウィンドウでは、ユーザー名によるソートがサポートされています。 この結果、ユーザー名を表示することで、正確なライセンス割り当てとアドオン管理が可能となり、ユーザーIDの識別と透明性が向上しました。つまり、誰がどんな権限を持って何をシステムに対して行うことができるか、を可視化できるようになりました。

    User Name in License & Add-On Administration

    3.ローカライゼーション

    • 英国と北アイルランドのEU離脱を踏まえて新たなローカライズが導入されました。

    New UK (Brexit) Localization

     

    4.Microsoft Office 365 統合

    • Microsoft Office 365 とOneDrive をSAP Business Oneの統合により、文書レイアウト、グリッド結果、レポートをExcel とWord に適宜エクスポートできます。またスケジュールされたタイミングでメールで直接送付も可能です。

    Microsoft Office 365 Integration

    <管理>

    • 保留中のドラフト伝票を承認者が更新することができるように設定することができます。これにより承認手順の簡略化と柔軟性を向上させます。

    Enhancements in Approval Process

    • 文書印刷の選択基準は、選択した文書タイプに応じて追加のオプションで拡張させることができ、バッチ印刷を最適化することもできるため、特に多数の文書を印刷する場合に、ユーザビリティと生産性を向上させることができます。
    • 文書印刷の選択基準は、選択した文書タイプに応じて追加のオプションで拡張させることができ、バッチ印刷を最適化することもできるため、特に多数の文書を印刷する場合に、ユーザビリティと生産性を向上させることができます。
    • 画面を開いたときにユーザ名と会社名が画面の上部に表示されるため、ログインしているユーザーやログイン先の会社を簡単に切り替えることができます。
    • 支払小切手、購入依頼、入庫/出庫、在庫移動依頼書、在庫移動に関する伝票の参照が可能になりました。したがって、会社のアクティビティが、どの会計伝票に紐づくかの可視性が高まりました。

    Referenced Document Enhancements

    • 在庫期首残高、在庫検数、在庫転記、入金、出金、支払小切手、預金、仕訳、製造指図、およびタイムシート機能に対し、添付文書タブが追加されました。これにより、添付ファイルの管理を合理化します。

    Support Attachments Tab in Additional Objects

    • 項目長の増加により、得意先グループ名やサプライやグループ名、アイテムグループ名にて最大100文字まで含めることができるようになったため、これらの領域に入力する値の柔軟性が高まり、商品フィールド定義が標準化されます。
    • ビジネスパートナーマスターデータおよび明細マスターデータにおいて、タブ毎にユーザーに対して権限を割り当てることができます。これにより、タスクおよび責任に基づいて各ユーザーへのより精度の高い権限の付与が可能となり、人為的エラーを排除のうえ、データ保護を強化することができます。

    <販売管理・購買管理・サービス>

    • [バックオーダーレポート]機能が強化され、支払いステータスが[完全支払]/[一部支払]/[未払]の[売掛予約請求書] が表示できるようになりました。

    Backorder Report Enhancements

    • サービスコールとサービス契約印刷/電子メールのプリファレンス設定が可能になりました。これにより、サービスコールとサービス契約の一括処理も可能になりました。

    Printing Service Calls and Contracts

    • 住所の空白行を非表示にすることができるようになりました。これにより、マーケティング伝票の出荷先・請求先の住所が空白行なしで表示され、ユーザの読みやすさが向上します。この設定は印刷設定にも反映されます。

    Hide Blank Lines in Addresses

    • マーケティング伝票(販売伝票並びに購買伝票)登録の[追加]ボタンが強化され、[追加&新規]/[追加&表示]/[追加&閉じる]を選択できるようになりました。これにより、連続で同様の動作を行う際のユーザーの使い勝手を向上します。

    Add Button Extended in Marketing Documents

    • 未処理明細リストレポートが強化されました。伝票の所有者、営業/購買担当者、注釈、承認済、登録者、担当者、支払条件、BPプロジェクト、ユーザー定義フィールド(UDF)などのより多くの文書情報を含められるようになりました。また、このレポートにて、複数の伝票を処理したり、取り消ししたりすることができるようになりました。 1つの画面で、各種情報を確認しながら、まとめて処理ができるようになったことで、ユーザーの使い勝手が向上します。

    Enhanced Open Items List Report

    <財務会計>

    • 仕訳の注記項目を最大254文字まで入力することができるようになりました。これにより、より詳細な情報を入力できるようになります。

    Extend Journal Entry Remarks to 254 Characters

    • 貸借対照表、損益計算書、残高試算表における勘定コードから、直接詳細にドリルダウンできるようになりました。これにより、ユーザビリティと透明性が向上します。

    Drill Down to GL Account in Financial Reports

    <プロジェクト管理>

    • インタラクティブなガントチャートが作成可能となり、プロジェクトフェーズを移動したり、簡単に拡張・短縮したりすることができるようになりました。これにより、プロジェクト管理タスクのより簡単で視覚的な計画が可能になります。

    Interactive Gantt Chart in SAP Business One Version 10

    <在庫管理・流通>

    • シリアル番号管理およびロット管理にて、売掛予約請求書と在庫転送依頼を更新する機能が含まれました。また、宛先倉庫コードと宛先倉庫名が、シリアル番号/ロット管理更新フォームに含まれるようになりました。したがって、「シリアル番号」と「ロット」を更新するときにより多くの情報を含めることができるようになり、より良い記録とトレーサビリティが実現できるようになります。

    Enhancements in Serial & Batch Numbers Management

    • アイテムマスタデータでUoMグループの変更が可能になりました。これにより、システムの柔軟性が向上しました。

    Support Changing UoM Group in Item Master Data

    <生産>

    • 部品表/配合表(BoM)に関し、親品目の情報が更新された場合、その品目を使っている部品表/配合表にも情報が更新されるようになりました。これにより、関連する情報がいつでもどこで見ても最新の情報となります。

    Bill of Materials (BoM) Description Enhancements

    • BoMから、品目マスタデータへドリルダウンができるようになりました。直観的な利便性が向上します。

    Drill Down from BoM to Item Master Data

     

 

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